名古屋市立大学薬学部の教授らは、αリノレン酸を含む「シソ油」と、リノール酸系の油「ベニバナ油」の、両者のロイコトリエンの産出量を調べる実験を行なっています。その結果、シソ油を与えたネズミの体内では、アラキドン酸由来の4系列の物質が減少しており、PAFの産出量も対照群にくらべて四分の一に減少していたと報告しています。つまり、αリノレン酸系の油には、アレルギー症を引き起こす4系列のロイコトリエンおよびPAFのつくられる量を抑える効果が期待できるというわけです。さらに教授らは、シソ油食のネズミとベニバナ油食のネズミの、ぜんそく発作の程度を比較していますが、ベニバナ油食のネズミのほうが、ぜんそく発作が強かったことを報告しています。人を対象に行なった調査もあります。アトピー性皮膚炎の子供に、αリノレン酸系の油を五ヵ月間ほど食べさせてみたところ、ロイコトリエンの生成を抑える効果が確認されアトピー性皮膚炎の症状は緩和されたといいます。さらに、富山医科薬科大学の先生の臨床実験では、乾燥患者に、DHAをたっぷり含むマクロの油でつくった石けんを使用してもらったところ、一〇人中三人に改善例がみられたとの報告があります。また、相模中央化学研究所の博士らの研究では、アトピー性皮膚炎の患者にマクロ油(DHA27%・EPA6%)のカプセルを投与したとき、三ヵ月でほとんど完治したケースもあったことを報告しています。残念ながら、αリノレン酸およびDHA・EPAには、アレルギー物質のひとつであるヒスタミンの過剰生産を抑える効果は確認されていません。しかし、臨床結果をみてもわかるように、ロイコトリエンの4系列のものとPAFを抑えるだけでも、かなり多くのアレルギー性疾患への効果が期待できます。
[参考]
DHA|サントリーウエルネスオンライン
http://www.suntory-kenko.com/supplement/main/43322/
> DHA & EPAの成分
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